リンパマッサージ
一般的にマッサージは、力をいれて強く筋肉を揉み、コリをとるものが多いですが、リンパドレナージでは、浮腫の部位や進行具合により力の入れ加減は異なります。浮腫の進行度合いによっては、皮膚表面が非常にデリケートになっている場合もあります。マッサージの際には、つめを短くきり指輪や時計など肌を傷つける可能性のあるものははずしておきましょう。また、マッサージ前にはきちんと手を洗い、清潔な状態に保っておくことも重要です。さらに一般的なマッサージと異なり、リンパドレナージでは皮膚の伸張性を高めるためにオイルなどの滑剤は使わないのが原則です。
皮膚の乾燥がひどい場合など、皮膚を摩擦から守るためにクリームなどを使用する場合には、できるだけ天然成分を主成分としたものを使いましょう。弱酸性のものを選ぶのも肌を痛めないためのポイントです。
マッサージの基本的方法は、皮膚をずらすように行うことです。皮膚をずらすことで、硬くなっている皮膚組織を刺激し、皮膚の伸張性を改善する効果があります。手のひらを皮膚に少し沈ませて、肌にぴったりと密着させるようにします。そして円を描き、リンパ液を誘導する方向へゆっくりと圧力をかけましょう。爪をたてずに指のはらや手のひらをうまく使うこと、そして手の力だけでなく全身の力をバランスよく使うことです。からだの重心を少しずつずらしながらすると効果的です。
マッサージをする際には、あおむけだけでなく、苦しくないように横向きやうつぶせなどの楽な姿勢をとるようにしましょう。さらにクッションやタオルを使って、高さを調節し、リラックスしてマッサージを受けられるようにすることも大切です。タオルやクッションを使うことで、皮膚にかかる重力を軽減させ、組織液やリンパ液の流れを中枢方向に向けやすくすることができるのです。
ご家族がマッサージを行うときは、特にマッサージをする側の姿勢にも気を配ることが大切です。家でマッサージをする場合には高さが自在に調節できる昇降ベッドを使うのが一番理想的です。マッサージを受ける側はもちろん、マッサージをする側の家族も腰を痛めることなくケアを継続することができます。姿勢を工夫することは無理を蓄積することなく、長くケアを続ける上で最も大切なポイントです。患者にとっても家族にとってもマッサージの時間が苦痛にならないように、環境を整えることが重要です。音楽をかけたり、アロマキャンドルをおいたりする方法もおすすめです。