リンパドレナージ療法
リンパドレナージ療法をご存知でしょうか。これは、マッサージ療法のひとつで、表在リンパ管系に対してマッサージを加えることで体の奥の潜っている組織液やリンパ液をリンパ管に誘導させることを目的とする治療法です。健康なリンパ管へのリンパ液や組織液の流れを促すことで、体のむくみを軽減させることができます。
また、長年のリンパ液の貯留のために、硬くなってしまった皮膚をほぐすことで、皮膚のまだらにできたこぶをなくし、均等にやわらかく改善する効果があります。リンパ液の流れがよくなるとだんだんと尿の量が増えるので、マッサージが適切にできているかフィードバックしやすくなります。むくみの改善のためには日々の尿の量の変化をしっかりとチェックすることが大切です。
また、リンパドレナージ療法を効果的に行うためには、体の部位に応じた個別的なマッサージを行うことが必要になります。たとえば、腕を例にとってみても、肩、上腕、ひじ、前腕、手、指などそれぞれ部位によって皮膚の状態が異なります。やわらかいところもあれば、硬いところもありまず。さらに、脂肪のつき具合や水分のうっ滞具合などは人によって様々です。むくみをとる部位や個人の体格、状態に応じて細やかにマッサージ方法を考えるべきといえます。
マッサージの基本的な方法としては、乾燥がひどい場合や皮膚が弱くなっている場合を除いて、パウダーやクリームなどの滑剤は用いず直接皮膚に手をあてて、行います。自分で日常的にマッサージをしていくことで、むくみを自然に解消することができるようになっていきます。完全な予防は困難ですが、軽度なリンパ浮腫の段階から適切なケアすれば、むくみの悪化を防ぐことができます。
自分でマッサージをする場合には、まずからだの状態を良く見極めながらケアすることが大切です。「今日は、どこにリンパがたまっているか」「今日はどこを重点的にマッサージしたらよいか」などを考えながら、からだの声に耳を傾けてマッサージすることがポイントになります。からだの状態を見極める力は経験によって磨かれていきます。はじめはうまくできなくても、日常的にセルフマッサージを行っていくことで日々のからだの変化にも対応できる柔軟性が身についていきます。
こうした日々の変化に対応できる力は、リンパ浮腫とうまくつきあっていくうえで欠かせないものです。日々の体調にあわせてマッサージの回数を増減して、無理のないように続けていくことを心がけましょう。